『熊の場所』読了

とりあえず感想は一日置いて、まずは冷静になれ。
――と思ってましたがやっぱりダメです。
もうねー。たまんないですね。
熊の場所』『バット男』は群像掲載時に読んでいたはずなのに、
(もちろんその後、何回も)また読んで気持ちが張り詰めて、
そして『ピコーン!』で完全にやられました。もーもーもー。
ホップステップジャンプじゃなくてジャンプジャンプジャンプですよ。飛びっぱなし。
前二作は以前書いたので、新作の感想をば。
(以下ネタバレ)


あの手の「バカっぽいけど実は強くて賢い女の子」というのがまずツボで、
一気に作中世界へ引き込まれる。
半分くらいまで元ヤンの愛ある生活が続き、この話はどう展開していくのかな?と思いきゃ
「ミステリかよー!」その謎も「こいつかよー!というか、そんなんありかよー!」と
しばしニヤニヤ。多少の無茶感もオールオッケー。むしろ魅力。
まんまと術中にはめられてます。


絶望と希望はしっかり繋がっているんだなあ、なんて思ってみたり。
そう、慣れちゃうもんだよなー。
「忘れる」んじゃなくて「慣れる」 そうだよなー。
あと夜の匂いもビシバシと。
いつもはまず映像が浮かんで来るんですが、今回は匂いが。
(実際に嗅いだ、というんじゃなくて、なんというか印象が)
そうして読後に訪れるのは、幸せさと切なさ。
主人公のラストの独白が沁みる。


まああとはアレですね。
フェラチオフェスティバル!略してFF!!
(スクエアファンに怒られそうだ)


長編苦手な人は、この本から入るのもひとつの手ですよ。